世界一貧しい大統領 ムヒカの幸せの定義
リオの感動的なスピーチで有名になった
ウルグアイの前大統領ムヒカ。
私の大好きな大好きなムヒカ氏が来日し、特番が放送されました。
以前から、ムヒカ氏の、何者へも無差別な愛情深い眼差しの奥にある強さを感じてはいましたが
その訳を心底理解できました。
貧しい家庭に育ち、
「なぜ、裕福な人たちは富を分かち合わないのか」と思いながら育ったといいます。
26歳から8年ほど、富を独占する企業を狙うゲリラ活動をし
私利私欲のためではなく貧しい人たちのために命をかけて戦っていたムヒカ氏。
その後、逮捕され、想像以上の拷問と10年あまりの獄中生活。
餓死ギリギリの食事しか与えられない独房にいれられ、孤独なのが一番辛かったといいますが、その中で
様々なことを悟ったといいます。
「暴力で社会はかえられない」
「人間はひとりでは生きられない。
おかしな生き物だけれど
自覚がなくても、結局、人間には他人や社会が必要なのだ」
「人間の文化を変えないと 何も変わらない」
そう気がついたのはこの頃。
「武力ではなく別の方法で戦い続ける」
そう決めた。
そして、長期に渡るギリギリの精神状態の中で
「人はわずかなものしか持っていなくても
幸せになれること」
を悟ったのです。
今日もまた朝を迎えられるだけで、ありがたい。
限られた人生の大事な時期に10年という月日を獄中で拷問を受けて過ごしたら
たいていの人は
「人生を奪われた」と恨みがでるはず。
それでも彼は
「憎しみからは何も生まれない」と
運命としてそのまま受け入れているようにも思えます。
彼は日本人へ強い眼差しで問いかけます
「日本人は本当に幸せですか」
「富が幸せをもたらすとは思わないでください」
彼は、物質的欲求や資本主義、世間の流れにながされて
大事なことを見失ってしまう日本人に
目をさますように真剣に問いかけています。
・最新の設備が整ったおしゃれな建売の住宅を30年ローンで購入する。
・裕福な生活ができること。
それが一般的に「幸せ」だと思われていますが
本当にそうなのでしょうか。
そのローンを支払い続けるために家族との時間を裂いて働くのが
本当に幸せなのでしょうか。
私たちは
「幸せになるため」に生まれてきたのです。
家族や友人と過ごすかけがえのない時間を犠牲にして働くことは本当に幸せですか?
画一化した作られた「幸せ」のイメージ。
そうではなく
一般的に幸せとされる状態ではない
「自分にとっての本当の幸せとはなにか」
ちゃんと、深く自分と向き合うことを恐れないで
問いかけてみましょう。
幸せのカタチはひとそれぞれでいいのです。
答えは自分の中にしかありません。
ちなみに私にとっての「幸せ」とは
・自分の内側と深くつながり
また、同時に多くの人ととも深いところでつながること
・人のために見返りを求めずに与えられること
・僅かなことにも感謝できる心をもつこと
だと感じています。
「自分にとっての幸せ」
それは自分にしかわかりません。
自分を探求することで、きちんと自分と向き合い
自分を愛して、幸せにしてあげてくださいね。
それが、いまムヒカ氏が
日本人に伝えたいことだと
私は感じました。
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